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2010年11月、つくし文具店の出張所第1号ができました。神保町にある平安工房という家具屋さんの一角で、出入口を入った左手にあります。 |
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きっかけは、「第2回スキマイチ クウカンコウカン」という展覧会でした。「空間を交換する」試みとして、平安工房内につくし文具店のクウカンをつくったところ好評で、新たに出張所としてオープンすることになったのです。こぢんまりとしていますが、国立のつくし文具店同様、オリジナル文具がすべてそろっています。 |
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机と椅子が置かれた出張所には窓があり、道行く人がよく見えます。歩いている人も、このコックピットのような部屋が気になるようです。 |
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さあ、どうぞお入りください。平安工房店主・外村祥一(とのむらしょういち)さんに、店内を案内していただきましょう。 |
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店に一歩足を踏み入れると、奥行のある空間が広がっています。ここはかつて製本工場だったそうで、広さは全体で60坪。ゆったりした空間に、椅子、テーブル、ソファ、本棚などが整然と置かれています。 |
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平安工房にあるほとんどの家具は、オーダー用のサンプルです。たとえば、左の写真は「厚みのある木を継ぎ合わせることで、これくらい重量感のあるものがつくれますよ」という素材見本。お客さんは、こうしたサンプルを手がかりにイメージを膨らませ、希望にあったものを探り出していきます。 |
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壁に沿って並ぶ本棚には、なんとなく生活感が漂っています。近づいてみると、読み込まれた松本清張の文庫本が並んでいたり、雑誌のバックナンバーがそろえてあったり。こんなふうに、本の大きさや量に合わせて、本棚をオーダーすることもできます |
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並んでいる書籍の多くは外村さんの私物と聞いて納得。タイトルを眺めているだけで、店主の好みがうかがえます。「本でも読みながら、ソファの座り心地を確かめてみてください」と外村さん。ジャズが静かに流れる店内は本当に居心地よくて、つい長居をしてしまいます。 |
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見た目はわかりませんが、L字型ソファには、座面の下に収納スペースが設けられています。収納付きの家具もつくれるという見本です。 |
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こちらは平安工房のオリジナルスツール。サイズはhigh、middle、lowの3種類で、張り地はクロ、ホワイト、キャメル(すべて本革)の中から好みのものを選べます。また、材種や張り地をオーダーすることも可能です。 |
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外村さんによると、最近は椅子やソファの張り替えの注文が増えているそうです。「座床をテープ張りからベニヤに変えると、座り心地もまた変わりますよ」。店内奥に、同じ張り地で座床の違う椅子が3脚並んでいます。試しに座ってみると、しっかり硬めだったり適度に柔らかく沈んだり、座った感じがそれぞれ違いました。 |
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すぐ近くの壁には、外村さんおすすめの張り地見本が60種類ほど掛けてあります。特注家具と同じく、張り替えのようなリメイクにも自分で選んで完成させる楽しみがあっていいですね。 |
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最初からセレクトショップにするつもりはなかった、と外村さんは振り返ります。「型にはまったものの中からしか選べないというのは疑問だったし…。お客さんには、選べる余地のあるものを提供するように心がけています。楽しみながら空間をつくってほしいですね」。 |
外村さんはとてもお話好きで、取材の際も、いろいろ説明してくださいました。ただし接客となると別のようで、とくに初めていらしたお客さんには自分からあまり話しかけないそうです。まずはじっくり見てもらうこと。たぶん、そんな時間を大切になさっているのだと思います。一見物静かな平安工房店主ですが、質問にはかなり丁寧に答えてくれます。家具のことだけでなく、たとえば近所のおすすめスポットや、おいしいカレー屋さん情報など、気軽に尋ねてみてください。 取材日:2011年6月26日 場所:平安工房 文・構成:ハギワラユリ |
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